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礼拝説教要約(2017521日)

「何が罪なのか」          聖書・創世記3119

 神にかたどって造られた最初の人はアダムです。神が来られる足音を聞き、アダムは恐れて隠れました。神の「アダム、どこにいるのか。」(:9)の呼びかけにも出て行こうとしませんでした。神の言われたことを破ったので、心を恐れが支配していたからです。神の前にありのままの自分で出られない。これが罪です。

 神が名を呼ぶ、これは特別な人です。神はアブラハムに「あなたの息子、あなたの愛する独り子イサクを…焼き尽くす献げ物としてささげなさい。」(創世記22:2)と命じられました。アブラハムは神を信頼し、ご命令に従いました。「そのとき、天から主の御使いが、『アブラハム、アブラハム』と呼びかけ…『その子に手を下すな。』」(創世記22:11~12)と止められ、アブラハムの信仰を喜ばれました。神はモーセを御自分の僕として召すとき、「柴の間から声を掛けられ、『モーセよ、モーセよ』と」(出エジプト3:4)言われました。神がサムエルを預言者として召すときにも、主は4度も「サムエルよ。」(サムエル上3)と呼ばれました。新約聖書においても、迫害者であったサウロに「サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか」(使徒言行録9:4)と呼びかけ、主の名を伝える器として召されました。

 でも、なんと素晴らしいことか。あなたの名も呼ばれるのです。新聖歌467「世の終わりのラッパ 鳴り渡る時 世は常世の朝となり 救われし者は 四方の隅より 全て主のもとに呼ばれん その時わが名も その時わが名も その時わが名も 呼ばれなば必ずあらん」とあります。これはヨハネ黙示録3:5に「勝利を得る者は、このように白い衣を着せられる。わたしは、彼の名を決して命の書から消すことはなく、彼の名を父の前と天使たちの前で公に言い表す。」とあるからです。イエス・キリストを救い主と告白する人の名は命の書に記されています。名を呼ばれて「ハイ、私はここにいます」と言える幸いな者でありたい。

 でも、アダムはなぜ隠れたのでしょうか。

 サタンの誘惑に負けてしまったからです。サタンは狡猾です。最初から、人が、惑わされるような誘惑はしません。「園のどの木からも食べてはいけない、などと神は言われたのか。」(:1)「そうじゃありません。」とエバも否定しました。自分はサタンの誘惑を見破ったぞと、エバは安心したかもしれません。そこがサタンの狙いです。心の緩んだエバは不注意になり多弁になりました。ヤコブは「聞くのに早く、話すのに遅く」(1:19)あれと言いました。しっかり、注意深く聞き、多弁にならずという戒めです。エバは、神が食べるなと戒めた木の実に目を向けさせられました。「女が見るとその木はいかにもおいしそうで、目を引き付け、賢くなるよう」(:6)誘惑を感じ、触れたくなっていました。だからエバは「触れてはいけない」と余分な言葉を付け足しました。また、「食べると必ず死んでしまう」(2:17)を「死んではいけないから」(:3)と曖昧にしました。サタンはこのようなエバの弱いところを突いて、「決して死ぬことはない」(:4)と安心させ、更に「それを食べると、目が開け、神のように善悪を知るものとなることを神はご存知なのだ。」(:5)と、神に疑念を持つよう仕向けました。

 神に少しでも疑念を持てば、神への信頼は揺らぎます。アダムも神よりエバの言葉に信頼しました。いつの世も、男は女に弱く、惑わされてしまいがちです。そして、エバと共にアダムも神の言葉をないがしろにしました。これが罪です。神に全く信頼してゆく者でありたいですね。

 神が「園の中央に生えている木の果実だけは、食べてはならない。」との1つの制約を設けたのは、人間が与えられた自由を、神の御心に添って用いるか否かを見るためでした。つまり、神に信頼しきる従順さを持っているかを判断するためでした。木の実に毒があるから死ぬと言ったのではないのです。神は、人が信仰を全うしたらこの木の実も食べさせるつもりでした。「勝利を得る者には、神の楽園にある命の木の実を食べさせよう。」(黙示録2:7)とあるとおりです。神の言葉に信頼しないなら、神との交わりはできません。命の源であられる神との関係が切れることは、霊的な死をもたらします。木の実を食べても、肉体的には死にませんでした。しかし、人は霊的な死・永遠の死を負う者となったのです。

 この永遠の死をもたらす罪から解き放たれるのに必要なのは「神への全き信頼・従順」です。私たちの救い主イエス様は「へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。」(フィリピ2:8) これが、私たちの手本とすべき従順、全き信頼の姿です。

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