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礼拝説教要約(2017年4月30日)

「主の昇天による更なる恵み」   聖書・使徒言行録1314

 現代では時をBC.(キリスト以前)AD.(アノ・ドミニ・主の年代)と二つに分けて多くの国で表現しています。つまり、キリスト誕生を0年とした暦が標準的暦となっており、わが国でも元号と同じくらい用いられています。また、国際取引ではこのキリスト紀元が大多数です。でもキリスト紀元はあくまでも、人間の側の見方です。

 聖書の世界というか、神の側に立ってみると3区分することが必要なのです。1、キリスト以前。2、イエス・キリスト時代の33年間。3、主キリストの昇天後の3区分です。

 「キリスト以前」は人間が神から離れ、滅びに向かっている時代です。でも、憐れみに富む神はこの時代に、律法を与え、預言者を遣わして、救い主の来臨の希望を告げ示されています。

 「イエス・キリスト時代」とは、神が人間としてこの世に来られ、居られた期間です。永遠無限なるお方が、時間と空間という限界を持って存在されたのです。初代の人々は「キリストは、神の身分でありながら、神と等しい者であることに固執しようとは思わず、かえって自分を無にして、僕の身分になり、人間と同じ者になられました。人間の姿で現れ、へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。」(フィリピ2:6~8)と信仰告白しています。

 「主キリストの昇天後」は、主が神の次元()に帰られ、何にも縛られない、無限の全知全能の存在に戻られています。ただ「キリスト以前」との違いは、別の助け主なる聖霊として、私たちと共に居てくださるとゆうことです。

 皆さんは、どの時代に住みたいですか。否、住んでいますか。とお尋ねしたい。「イエス・キリストと私は無関係」と言う人は、今もキリスト以前の旧約時代に住んでいるのだと言わなければなりません。救い無く、自分の力で律法を守って、神の前に義とされなければなりません。しかし、律法を守りきる人は一人としておりませんから、結局は自分の罪のゆえに、神の裁きを受け、永遠の滅びに行かざるをえません。

今年の昇天日は5月25日、イースターから40日です。「イエスは苦難を受けた後、御自分が生きていることを、数多くの証拠をもって使徒たちに示し、40日にわたって彼らに現れ、神の国について話された。…こう話し終わると、イエスは彼らの見ているうちに天に上げられた」(:3:9)

弟子たちはイエス様の復活によって喜びの中にありました。でも、人としてこの世に来られた使命・贖いの業をなし終えたイエス様が、いつまでも、時間と場所を限定されるこの世に居り続けることはあり得ません。神は神の次元()へと帰られるのです。その方が、私たち人間にとっても幸いなことなのです。イエス様は弟子たちに「実を言うと、わたしが去って行くのは、あなたがたのためになる。わたしが去って行かなければ、弁護者はあなたがたのところに来ないからである。わたしが行けば、弁護者をあなたがたのところに送る。」(ヨハネ16:7)と前もって語られました。「弁護者」とは聖霊のことであって、真理を悟らせ、私たちの内にあって力づけ助けてくださる「別の助け主」とも呼ばれています。

弟子たちが今後なすことは「エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」(:8)ことであり、福音を宣べ伝えることです。「これをしなさい」と言われて行なうことと、「これをしたい」という思いが湧き出て行なうのと、あなたはどちらが良いですか。当然、自分の内から湧き起こってくる、伝えずにはおれない思いを生きることの方が良いに決まっています。主の愛が私たちの内に働き、私たちを愛の人に変えるのです。主は弟子たちをこのように整えてから昇天されました。

復活の主は40日間、いつも弟子たちと一緒にいたわけではなく、現れたり、消えたりしています。だから、主は、帰ろうと思えばいつでも神の次元に帰れたのです。教え終わったと思った時点で消えても良かったのです。でもあえて「イエスは彼らの見ているうちに天に上げられたが、雲に覆われて彼らの目から見えなくなった。」(:9)と、目に残る形で昇天されました。それは、もうイエス様には直接お会いできない。肉眼では見れない。でも、心の目で見れる。いつでも、どこでも、主イエス様は私と共におられると納得させるためでした。更に言うなら、祈りを通し、主の臨在をいつでも、どこでも感じられるということです。

また、「あなたがたから離れて天に上げられたイエスは、天に行かれるのをあなたがたが見たのと同じ有様で、またおいでになる。」(:11)との、再臨の確証を与えるためでした。それは、苦難の時代にも、イエス様にお会いできる信仰をもって、希望と愛に生きるようにとの配慮でありました。

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