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 礼拝説教要約(20151025日)

「神の秘められた計画」   聖書・創世記4432458

 ヨセフが奴隷の身からエジプト全国の宰相となったのは30才でした。そしてヨセフがエジプト王・ファラオに夢を解き明かしたように、7年の大豊作が来ました。それに続いて飢饉が始まったのです。エジプトは豊作の時も、ヨセフの指導で作物を無駄にすることなく、蓄えたおかげで、飢饉が来ても、食料は十分過ぎるほどありました。

 人は永遠なる神に目を置かないでいると、目に見える、その時その時の状況に流されてしまいます。現代は美食、飽食の時代でしょうか? テレビ番組等でも大食い競争をはじめ、食に関する番組が数多く放映されています。その反面、どうしたら美味しいものを食べながらカロリーを減らすことができるか、又、いかにしてダイエットするかというような番組も多いようです。これらは、真に食の無駄使いであります。だから、世界的に見るなら、飢餓に苦しんでいる人は約9億人、9人に1人は飢えているのです。そして飢え死にしている人は1分に17人と言いますから、1年では約900万人が餓死していることになります。これが飽食の時代と言えるでしょうか。

 1016日は世界食料デーでした。日本飢餓対策機構からも募金の依頼があり、役員会では協力することにしました。当教会ではJCが担当して「1食分を祈って献金しましょう」と呼びかけ募金活動をしています。ご協力ください。

 「飢饉は世界各地に及んだ。」(創世記4156)とあります。カナンに住むヤコブ一族も、同じように、食べるに窮し始めました。そして、エジプトに買出しに来ました。ついに、神の計画の時が来たのです。ヤコブの子等は自分の目の前にいるエジプトの宰相がヨセフだとは思い及びもしませんでした。兄たちは自分の目の前にいるのがヨセフだとは知らずに、ひれ伏したのです。かつてヨセフが見た夢がこのようにして成就したのです。

 ベニヤミンのみを置いて帰るよう命じる宰相に対し、ユダは兄弟を代表して「神が僕どもの罪を暴かれたのです。」(4416)と言います。これは兄たちの、第1回エジプト訪問の時、「ああ、我々は弟(ヨセフ)のことで罰を受けているのだ。弟が我々に助けを求めたとき、あれほどの苦しみを見ながら、耳を貸そうともしなかった。それで、この苦しみが我々にふりかかった。」(創世記4221)と告白した悔い改めが、真実であるかどうかを確認したいヨセフの厳しい態度に対する応えでした。そして、「何とぞ、この子(ベニヤミン)の代わりに、この僕を御主君の奴隷としてここに残し、この子はほかの兄弟たちと一緒に帰らせてください。」(4433)との全き悔い改めを見たヨセフは、ついに「わたしはヨセフです。お父さんはまだ生きておられますか。」(453)と、自分はヨセフであると身を明かします。兄弟たちは驚き、裁きをも覚悟し、声を出すことさえできない状態でした。

 苦しみ、悲しみの中で、出来事の事実を無かった事として否定するのではなく、神の目をもって受け取りなおすのです。ヨセフは「わたしはあなたたちがエジプトへ売った弟のヨセフです。しかし、今は、わたしをここへ売ったことを悔やんだり、責め合ったりする必要はありません。命を救うために、神がわたしをあなたたちより先にお遣わしになったのです。」(4545)と言い得ました。ここに、人には隠された神の計画を見ることができます。

 ヨセフと兄弟たちによって示されたこの出来事は、単に3700年前にあった歴史というだけではありません。救い主イエス・キリストと罪のこの世にある私たちとの関係を予表しています。ヨセフは、多くの民の命を救うために、神によって遣わされたイエス様です。遣わされた所は、この世を象徴するエジプトです。このエジプトで大きな民となったヤコブの子孫(イスラエル)は、信仰によって約束の地へと旅立つのです。

 パウロは「キリスト・イエスによって神の子にしようと、御心のままに前もってお定めになったのです。…秘められた計画をわたしたちに知らせてくださいました。」(エフェソ159)と言っています。神のご計画は私たちには秘められていて、計り知ることはできません。でも遠い昔から予表されていた通り、イエス様は確かに、神によって遣わされた救い主です。そして、ユダとヤコブの子等のように、私たちも心から自分の罪を認め、悔い改めるなら、イエス・キリストによって救いに与るのです。

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