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   礼拝説教要約(2015531日)

「あなたがたはキリストの体」  聖書・Ⅰコリント121227

 先日、娘の結婚式の司式をし、神様から託された一つの務めを果たせたな!とホッとしました。未だ、息子二人いますので重荷は残っていますけどね。

今日はこの聖書の箇所で言われていることを、小さな単位、家族に置き換えて、先ず考えて見ましょう。「男は父母を離れて女と結ばれ、二人は一体となる。」(創世記224)と結婚式で読むのは、男女は契約して、運命を共にする共同体となるということであります。子どもが加わった家族も、運命共同体であります。誰か一人の犯罪で、家庭の幸福は消えてしまいます。親が過ちを犯せば、子は一生、負い目を負います。子どもが大きな罪を犯したら、親はその責任を負うでしょう。私もやんちゃな子どものために、大いに心配したことがありました。もしもの時は、牧師としての働きから退りぞく覚悟をしたこともありました。

聖書の民・イスラエルは、アブラハムに源をもつ運命共同体です。彼らは神と契約を結び、祝福の約束を与えられていました。自分たちだけでなく、全人類の祝福の源となるはずでした。しかし、失敗したのです。自分が神に選ばれたことの誇りと祝福の上に胡坐を掻いて、他者の祝福を求めなかったからです。このイスラエルの使命をキリストが果たし、全人類の祝福を回復してくださいました。そして教会は、古きイスラエルの使命を受け継いだキリストを中心とした共同体です。この新しいイスラエルとも言うべき教会は、未だ神の祝福を得ていない人々と、次世代へ、この祝福を伝える責任・宣教の使命があるのです。

夫婦は一体、家族は運命共同体と言いました。それと同じく、教会も運命を共にする共同体です。「あなたがたはキリストの体であり、また、一人一人はその部分です」(27)と、パウロは教会をキリストの体に喩えて語っています。「体は一つでも、多くの部分から成り、からだのすべての部分の数は多くても、体は一つであるように、キリストの場合も同様です。」(12)この「キリスト」とは、キリストの霊を受けて、キリストによる救いの業を継承した教会のことを指しています。体には多くの器官があって、異なる色々な働きをしているように、教会も、異なる色々な立場、働きをしている人々の集まりです。でも、心は一つであるように、教会も一つの霊・キリストの霊を持っています。このキリストの霊を、バプテスマとして受けた人々の集まりが教会なのです。「一つの霊によって、わたしたちは、ユダヤ人であろうとギリシャ人であろうと、奴隷であろうと自由な身分の者であろうと、皆一つの体となるために洗礼を受け、皆一つの霊を飲ませていただいたのです。」(13) 国籍、奴隷や自由な身分という立場、年齢、性別、社会的地位、学歴、経済力、性格、好き嫌い等、色々な人が集まって教会を形成しています。違うものが集まり、これらが補い合いつつ、調和しているのが教会です。

パウロがコリントの人々に、教会とはどういう所かを話すにあたって、気がかりな点が1つ有りました。「異言」についてです。ですから12章から14章にかけ、3章も費やしてこのことを語っているのです。先ず、賜物について語り始めます。異言も賜物の一つです。しかし、愛や預言と比べるならば(本来、賜物は比べるべきものではないのですが、コリントの人々が異言をあまりにも重要視し過ぎて、教会が混乱していたため比較したのです)小さな賜物です。「教会では異言で一万の言葉を語るより、理性によって五つの言葉を語る方を取ります。」(1419)と言っています。

どのような混乱かと言うと、異言で祈る者は信仰的に優れている者と思われ、異言の祈りをしない者を軽んじ、退けていたのです。今日の聖書箇所に「体の一部ではない」とか「お前は要らない」と何回も出てきます。そして分裂を引き起こしていたのです。人も色々な働きをする器官が有って、完全な体になるように、教会も色々な賜物をもっている人が必要なのです。神が必要としてご自身の体なる教会に召してくださったのです。神は「わたしの目にあなたは価高く、貴く、わたしはあなたを愛し」(イザヤ434)と言われます。他との比較ではなく、神に必要とされているのだから、それで十分です。お互いに欠けを補い合うために、必要とされているのです。「体の中でほかよりも弱く見える部分が、かえって必要なのです。」(22)

教会は自分の罪と欠けを認め、キリストと繋がり、他の人と補い合うため繋がる所です。キリスト者の生きる目的は、単なるこの世の生活の豊かさを求めることでは有りません。そのようなこの世に死んで、新しい命に生きる者となりました。あなたはキリストの体の一部として、神の与えられた賜物を生かし、苦しむ者と共に苦しみ、喜ぶ者と共に喜ぶ者に変えられたのです。

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