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  礼拝説教要約(2015517日)

「天国の鍵」        聖書・マタイ福音書161320

 今日は安田正昭さんを迎え、礼拝の中でも讃美奉献という形で、演奏していただくという計画を立て、実現できましたことを心より感謝致します。しかし、1つ心配しました。午後のコンサートに多く来られることは察しがつきますが、礼拝から来られる方が何人ぐらいか、見当がつかないということです。心配したのは昼食の数です。マリア会の方々が準備くださるのですが、数を定めかねました。結局は、出席者が多ければ、有るだけを少しずつ分け合えば良いと皆で決断し、心を落ち着かせたことでした。嬉しいことには「礼拝から出席させて頂きたい」と予約を入れてきた方もおられます。

 実は、滅び行く人間の歴史の中に、予約を入れて来られた方が居られるのです。それがイエス・キリスト様です。神は天地を創造し、その支配を人間に委ねられました。しかし残念ながら、人が統治して作り出した歴史は、初めから滅びへの方向を向いていました。神の御旨よりも人間の知恵によって治めたからです。神様が何も介入なさらず捨て置けば、滅びが決定してしまうであろうその時、神は救い主を遣わすという形で介入されました。

 救い主は、いつ、どこに、どのようにして来られるか?そして救い主の使命を果たすため、どのように生き、死んで行くかさえ、全て計画され予約されているのです。それが旧約聖書に記されている預言です。その神の予約通り、生まれ、死んで行ったのがイエス様です。

 イエス様は、全人類の祝福の基となるため、滅び行く人間の知恵による、文化の世界から選び導き出されたアブラハムの子孫として、乙女マリアから、ダビデの町ベツレヘムに生まれました。その使命は、人を誘惑し、滅びに向かわせるサタンを打ち倒すことでした。

 神の創造目的は、神の愛のみが支配する世界、エデンの園に見られる天国の姿でした。しかし、サタンにそそのかされた人間は、自分の知恵に頼り、自分中心の世界を築きました。それは神の愛ではなく、人間の欲望と力とが支配し、滅びへ向かわせるサタンの支配する世界でした。それが、エデンの園から追放された人間の築いている「この世」です。この世の支配者となっているサタンの頭を砕くため、救い主を遣わすと、神は約束されました。「お前と女、お前の子孫と女の子孫の間に、わたしは敵意を置く。彼はお前の頭を砕き、お前は彼のかかとを砕く。」(創世記315)

人間の救いの希望は、人間の知恵、努力、修行に有るのではありません。本日、安田兄が先ほど讃美奉献で「主よ、人の望みの喜びよ」を演奏してくださいましたが、まさに、私たち人間の希望は神に有るのです。人間の姿をとってこの世に来られたイエス様こそが、私たちの希望の主なのです。

イエス様は群衆に神の国とそこに入る道=福音を3年間、説いて参りました。しかし今、それをやめて、群衆から離れ、イスラエルの最北端の地フィリポ・カイサリアに来ました。①御自分がこの世を去った後、福音を語り伝える使命を担う弟子たちを訓練するためです。②あなたにとって「主」は誰かを決断させるためでした。「フィリポ」とはヘロデ大王の息子で、この地の領主です。又、「カイサリア」とはローマの支配者である皇帝にちなんで付けた地名です。イエス様はこの地に来て、「あなたがたの主はフィリポか?はたまた、ローマ皇帝カイサルか?」と無言の問いかけでもあったでしょう。そして、「人々はわたしを何者だと言っているのか?」と問われたのです。弟子たちが答えた民衆の考えは、「洗礼者ヨハネ、エリヤ、エレミヤ、預言者の一人」等、色々でした。しかし、人々がどう思っているかは問題ではないのです。イエス様にとっては、今後を託す弟子たちが、どう受け止めているかが重要だったのです。

「それでは、あなたがたはわたしを何者だと言うのか。」(15) ペトロが弟子を代表して「あなたはメシア、生ける神の子です」(16)と答えました。イエス様が期待した通りの告白でした。イエス様はこの信仰告白の上に教会を建て、天国の鍵を授けると言われました。イエス様は天地創造の初めから居られ、もし全てが消え去っても、唯一存在される神です。その天的お方が、地上に人として来られたのです。そして、十字架の上に罪を滅ぼすために死にました。しかし、甦り、今も生きておられます。「恐れるな。わたしは最初の者にして最後の者、また生きている者である。一度は死んだが、見よ、世々限りなく生きて、死と陰府の鍵を持っている。」(ヨハネ黙示録11718) だから、「イエスはキリスト」と告白する教会は天とつながっており、天国の門となっているのです。その天国の扉を開く鍵は、キリストご自身であり、イエスはキリストと告白する信仰です。

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