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礼拝説教要約(2014824日)

「天地を創造された主」   聖書・ヘブライ1514

 先週、同じこの箇所から、私たちの周囲にある偶像礼拝も、天使礼拝と同じであると申しました。それは、目に見えない霊的な存在に頼り、助けてもらい、自分が得をしようとする思いから生まれる行為であるということです。その行為は、互いに滅ぼしあうこの世そのものであります。被造物を拝むことは罪であります。礼拝すべきは創造主であります。また、私たちの罪を消し去る真の仲保者は、神と同じ聖と愛を持っており、「生まれた」と表現せざるを得ない御子キリストであると語りました。

 今日は、その御子に対して「神よ、あなたの玉座は永遠に続き」と、はっきり「神」と呼びかけています。父なる神と子なる神は、一つなる神であることを明確に表現している、驚くべき箇所であります。その御子に対する呼びかけは「主よ、あなたは初めに大地の基を据えた。もろもろの天は、あなたの手の業である。これらのものは、やがて滅びる。だが、あなたはいつまでも生きている。すべてのものは、衣のように古び廃れる。あなたが外套のように巻くと、これらのものは、衣のように変わってしまう。しかし、あなたは変わることなく、あなたの年は尽きることがない。」(1012)と更に明確に、創造主そのものであると表現しています。これは詩編1022628の引用であります。そしてこの詩編のタイトルを見ると「心挫けて」とあります。これはヘブライの民が、バビロンの捕囚期の苦難、悲しみの中で、シオンの回復(開放され、もう一回エルサレムに帰ってくる麗しさの詩的表現)を待ち望んだ歌です。希望を持つことの出来ないような現実の中で、「神は私たちを解放し、救って下さる」と信じて祈っているのであります。私たちの信じる神はそのように、苦難の中で、信じるに足る神であります。

 それに比べ、天地は寄り頼む存在ではありません。天地を創造された神は、それを滅ぼすこともあるし、可能なのです。日本人は天地を拝みます。太陽、月、星を神として。山、川、海、沼の神の祠を立て拝みます。ですから、「目を上げて、わたしは山々を仰ぐ。わたしの助けはどこから来るのか。」(詩編1211)を読むと、違いが良く分かります。日本人は山を仰ぐ時、山の神に助けを認め拝みます。富士山信仰という言葉があります。あの美しいどっしりした姿を見ると、これは変わらない、もし変わるとしても滅びることはないと考えています。動くことのない山の峻厳さに、自然と祈る思いが出てきます。しかし、聖書の民は「わたしの助けは来る。天地を造られた主のもとから。」(1212)と、天地を造られた主なる神に心を向け、この主に助けを祈り求め、礼拝するのであります。どんな山でも、神が「もう必要ない」と考えたなら、跡形もなく消え去るのです。あなたはそのような滅び行く山や被造物により頼むのでしょうか。山を造り、また滅ぼすことも出来るお方を信頼し、礼拝するのでしょうか。あなたはどちらのタイプですか?

 詩102編は、神の栄光を讃える詩ですが、ヘブライ人への手紙の著者は、この讃えるべきお方こそ、御子キリストであり、私たちが主と呼ばなければならないお方なのだと言っています。単なる賛歌ではなく、メシア預言の讃美と受け止め直しているわけです。

 昨日、今日と、この地域のお祭りです。そのためかJCの子どもたちの礼拝への出席が少なかった。昨日、私もスピーカーから流れてくる音に、何事かと自治会館に行きました。するとその通路には露店がいっぱい出ていました。専門の業者ではなく、地域の人が大勢、奉仕していました。中学生までが、売り子として奉仕しているのです。このようにして、いつしか祭りを中心として、偶像礼拝に人々は取り込まれて行くのだなーと思わされました。

 迫害のある苦難の時代は、熱いか冷たいかはっきりしています。しかし、迫害などない時代は、信仰までが、はっきりとしない生温いものになってしまいます。これこそ怖いのです。この手紙が書かれた時代も、使徒やパウロが活躍した初代。また、ローマのネロのような皇帝による組織的、激しい迫害も一時、落ち着いた時代です。クリスチャンも3代4代と継承されてきました。素晴らしいことではあります。今の日本の状況とやや似通っています。日本の明治期は、迫害が強くありました。しかしキリスト者の信仰は燃えていました。今は、迫害はないといっても良いでしょう。でも信仰はどうでしょう。このような時代にこそ、「私はクリスチャンです」とはっきりと告白し、証しする信仰でありたいです。救いは天地を造られた主から来る。「わたしたちが救われるべき名は、天下にこの名のほか、人間には与えられていないのです。」(使徒412)

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