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礼拝説教要約(201310月6日)

                               聖書・マタイ福音書262630
「これは私の体である」

 本日は世界聖餐日であります。聖餐に関してはイエス様が、行いなさいと命じたものであり、初代教会でも「パンを裂く」と表現して行われたことが、聖書に記されております。しかし、この世界聖餐日の歴史は極新しいものであります。世界キリスト教連合の呼びかけで、第二次世界大戦後に、戦争の深い傷を癒そうと始まりました。世界中のキリスト教会が聖餐を通して、キリストにある交わりを確かめ、全教会の一致を求めて制定されました。

 今日はイエス様が「取って食べなさい。これはわたしの体である。」(:26) と言われた「体」について黙想してみましょう。

 @イエス様の体は、十字架につけられ、血が流されました。血が流され、死なれたのです。ですからイエス様の血とは命を捨てたことを意味します。「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。わたしの命じることを行うならば、あなたがたはわたしの友である。」(ヨハネ15:13~14)友と呼ぶ者を、命がけで愛する。人々がイエス様に魅かれる理由は、この清き愛の心を生きられたからであります。その体をもって、神の栄光を現されたのです。私たちはその人格に触れたから今ここに居ます。

 A人間にとって最も大事なものは心であります。聖書は「神は言われた『我々にかたどり、我々に似せて、人を造ろう』。…神は御自分にかたどって人を創造された。」(創世記1:26~27)と記しています。人間は神に似ているのでしょうか。そうです。しかし神は霊なるお方ですから、見た目の姿、形ではなく、心の姿が似ているということです。ですから、「人を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった。(創世記2:7)と記されているのです。しかしその神に似た心を生きるということは、「わたしの命じることを行うならば」とヨハネ15:14にあったとおり、神の愛を実行し、現すのが「体」なのであります。

 Bキリストの体、それは教会であります。「イエスの言われる神殿とは、御自分の体のことだったのである。」(ヨハネ2:21)とあります。旧約聖書にある神殿はもう必要ありません。イエス様が神殿の役割を果たし満たしているからです。イエス様の犠牲の死である洗礼と、これはわたしの体であると言われて与えられたパンと血による聖餐が中心となっているのが教会であります。パウロは教会をキリストの体と表現しています。体には手、足、目、耳、鼻、口等いろいろの部分があります。もちろんその頭はキリストです。そして私たちは体を成す1部です。今年の標語聖句「あなたがたはキリストの体であり、また、一人一人はその部分です。」(Tコリント12:27)とあるとおりです。ですから私たちは

 Cキリストの志を、自分の志として生きます。キリストにあって私たちは一つとなります。それを顕すのが聖餐式であります。

 今週から「サムライウーマン新島八重」の読書会を始めます。この新島八重さんは新島襄を支えて同志社を設立します。大河ドラマの中では、この「同志社」の名は、兄の山元覚馬が提案しています。主イエス・キリストにあって同じ志を持って、世に奉仕する人材を生み出す学校であります。

 昨年、横浜英和学院は新校舎を完成させました。一昨日その一室・マカスリンホールで学院と近隣教会の懇談会がありました。そしてこのマカスリンホールの言われも説明されました。横浜英和学院の創立者・初代校長はブリテンという人です。しかし、最初に日本に行き、キリスト教主義に基づく女子教育をしたいとの志を持ったのはマカスリンでした。準備をし、船出した途上、病気でその志を果たすことなく、召天しました。しかしマカスリンの親友であったブリテンがその志を継いで日本に来て、その志を完成させたとのことです。ここに、キリストの志を自分の志として一つにされた人々を見ます。

このような生き方は私たちの教会の歴史にもあります。ラング宣教師ご夫妻が日本に来なかったなら、三教会の交わりも、私たちの教会もありません。しかし、この志は、初めにドーラ夫人の妹さんの心にありました。日本の人々にイエス・キリストの福音を伝えたい。しかし、病弱な妹さんはその志を果たすことなく召天されました。その志をついで、宣教師となり日本に来られたのがラング宣教師ご夫妻なのです。

 聖餐を受ける時、このように、キリストの体をいただき、キリストの血潮を受け取ることを黙想しましょう。それはキリストの心を自分の心として、一つとなって生きることであります。それは教会の交わりの中でしか受けることのできない恵みなのです。

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